shimada-kの日記

ソフトウェア・エンジニアのブログです

DIYのすゝめ

11月頃からクリスマス用に子供のおもちゃを作ろうと決意し準備を進めておりました。ものとしてはAdafruit Touch Hatを使用したおもちゃを製作しました(この関連で別postで組み込み系の記事を公開しました)。

Adafruit Touch Hatは12個の静電容量式センサがついているので銅箔ステッカーを板にはりつけて触ると音がでるおもちゃです。

当初Adafruit Touch Hatということでガチのドラムマシーンを作ろうかと思っていましたが諸事情により途中で設計からやりなおすことにしました。一通りやってみてハードルををいくつか感じました。

まずハードウェアは作り直しが効きません。のこぎりで切ったらもとに戻せませんし、釘がずれて板が割れても元に戻せません。ソフトウェアのように動かしてダメだったらデバッグして製品としての精度を高めるということが通用しない、ということを痛感しました。

また、不確定要素が多かったなと思います。部材の購入はネット通販でまかなっていたのですが、これがなんともわかりにくい。製品の写真と10cm x 15cm x 10cmという非常にざっくりとした表記しかありません。「どこからどこ」がどの長さなのかちゃんと明記しているサイトはほとんどありません。なので届くまで実際の取り付け感覚は得られないです。ネット通販の場合。

あとは根本的なところなんですが、本来の用途と違う使い方は鬼門なんですね。まあ当然と言えば当然なんですが。高品質なものほど特定の用途に特化しているので別の用途で転用しようとすると途端に融通が効きません。そういう意味で見た目で良さそうと思っても実際部材として使ってみると全然ダメだったりします。

今回身にしみて以下の3点心に刻みました。

  • 部材などの買い出しは通勤沿線で行うこと
  • 買い出しをする店はできる限り安価な価格帯の店にすること
  • 設計はとにかくシンプルに、複雑さは一切排除すること

部材などの買い出しは通勤沿線で行うこと

web通販は先述のようなデメリットがありますので実際手にとって納得できたものを買った方がよいです。実際組み上げる過程で本当にいろんな問題に遭遇します。言い方を変えると組み上げるまで何が起こるかわからないです。なので必然的に何度も店に足を運ぶことになります。その時に沿線から遠い店に行くとなるとその移動時間分仕事やプライベートで都合をつけないといけなかったり、交通費が別途かかったりします。その労力たるやバカになりません。

買い出しをする店はできる限り安価な価格帯の店にすること

購入した部材が残念ながら無駄になってしまった時に5000円で買った部材と200円で購入した部材だとどうなるでしょうか。前者はきっと諦めきれないでしょう。またもう一度店に行くのも非常に億劫です。しかし安ければ安いほど残念な結果が出ても飲み込みやすいです。ベストは100円ショップです。100円ショップで買える範囲内で設計することをおすすめします。

設計はとにかくシンプルに、複雑さは一切排除すること

これはソフトウェアも同じですが複雑な設計はあらゆる問題の温床になります。ことDIY初心者は極端なほどシンプルさにはこだわった方がいいと思います。余計な加工や実装上のギミックなどは(考えるのは楽しいですが)極力我慢しましょう。シンプルな設計にするとそこから応用を広げていくことも可能です。ハードはユーザの使い方次第で工夫の余地がありまる。そこはソフトウェアと違い画一的ではありません。言うは易しするは難し。迷ったらシンプルに。迷ったらシンプルに、です。

おわりに

当初考えていたものとは全然別のかたちになりましたが今回色々勉強になりました。プロダクトとしてビジョンがあって、子供向けのおもちゃとして成立すること、設計から全体を作るのは初めてだったこと。変数がいくつもあるなかで何らかの形にする必要がありました。

結果的にうちの子は楽しそうに遊んでくれたのでよかったです。作り手冥利に尽きますね。